空の漁師は、鰯雲を収穫するのが仕事である。
こちらで大漁ならば、海でも大漁になるから、空の漁師たちも一生懸命だ。
さて、ここに孤独な釣り人がいる。
他の漁師たちのように網を使わず、一人で鰯雲を釣っている。
あまり腕はよくない。酒を飲みながら、魚(海の魚だ)をつまむのが好きな男だ。
この漁師は、一羽の鶚を相棒としている。
鶚は鶚で、空から海へ突入し、魚を捕ってくる。
こちらは実に、優秀だ。足の鋭い棘で、魚を突き刺し、素早く捕まえる。
「やあ、今日の魚も美味しいね。」
空の漁師は、天空に釣り糸を垂らしながら、鶚と一緒に酒を飲む。
鰯雲の大群がのんびり流れていく。