超短編
七月某日、晴。午後、南西の空はきっぱりと二色に分かれている。白というには灰色で、灰色というには白過ぎるふわふわは、その質感に相応しくない直線を作り、どこまでも遠い青を真っ直ぐ遮っているのだった。目指すなら、どちらにしよう。質感を伴う真っ直ぐな灰白か、光が届かぬほど永久に続く青か。