2025年1月20日月曜日

#冬の星々140字小説コンテスト「重」投稿作

昔住んでいた古いマンションのエレベーター前には大小の石ころが積まれていた。軽くても重くても警告音が鳴る。私の身体は、このエレベーターには軽かった。手ぶらの時は形の良い漬物石のようなのを抱き、買い物帰りにはゴツゴツした黒い石を握る。馴染みの石がいる生活は悪くない。懐かしい思い出だ。(140字)

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予選通過