超短編
鴉は耕したばかりの畑を、降ったばかりの雪道を、しっかりと踏みしめる。鴉の足跡は素敵だ。「鴉」の字の左っ側に似た足跡が付くと嬉しい。けれど、どうしても空には足跡が残せない。飛行機は何やら白いのが残るではないか。空飛ぶもの同士なのに。飛ぶからいけないのか。歩いてみようか、この青空を。