超短編
「ちゃんと計算したか?」と問われる。「はい、新鮮な巨峰で」と答える。確かめ算のたびに、どこからともなく小石が降る。ときどき綺麗な石が降ると「あ、水晶!」「アメジストかな?」計算は中断。はじめからやり直し。巨峰が疲れてくる。綺麗な石が降らないかわりに計算ミスが増え、今日も残業。