2018年4月8日日曜日

箱を開けると1

小さな小さな箱である。
爪の先を使ってやっと開けると桜の花びらが一枚、窮屈そうに入っていた。
棚には同じ大きさの箱が十八個並んでいる。十九個目を隣に置いた。
「いつか助けた桜からの便り」と言いたいところだが、実のところ、なぜ毎年届くか、わからないのだ。