「雨の日の朝は飴を舐めるんだ」とウサギが言う。ただのダジャレだろ?というと、「何にも知らないんだな」と冷たい目で見られた。ウサギが飴を舐めると、毛皮に防水効果がつくらしい。そんな馬鹿な! 飴を舐め終わったウサギにシャワーを浴びせたら、あら不思議。コロコロと水玉がウサギの身体を滑り落ちる。
私の髪の毛も飴を舐めたら防水効果がつくのかしらん。のど飴は残り2個だ。
2015年9月15日火曜日
moon babies
月の使いであるところの小さな人が、小さな小さな風船を持って、夜風を読む。
いや、風船ではない。風船に見えたそれは、よくよく見れば小さく幼い月たちである。
この小さな人は永くトランクケースで眠っていたが、小さな月たちが騒ぐので、満月に帰るための風を待っているのだった。
幼い月たちは、晩夏の夜風にうまく乗れるだろうか。
いや、風船ではない。風船に見えたそれは、よくよく見れば小さく幼い月たちである。
この小さな人は永くトランクケースで眠っていたが、小さな月たちが騒ぐので、満月に帰るための風を待っているのだった。
幼い月たちは、晩夏の夜風にうまく乗れるだろうか。
イラストレーション:へいじ
2015年9月14日月曜日
九月十四日 また、しゃぼん玉
公園に続く道。大きなしゃぼん玉が私の前を飛ぶので、ついて歩いた。
しゃぼん玉はちょうど頭くらいの大きさで、私の目の前を飛んでいる。いつもの道、いつもの景色が、しゃぼん玉を通してみるだけで、違う世界を歩いているような気分。ちょっと不安になって、時々キョロキョロまわりを見渡す。
もうすぐ公園に入るというところで、しゃぼん玉は唐突に墜落し、弾けた。私はしゃぼん玉が落ちて濡れた道を踏んでしまった。そして違う世界に落っこちたのだ。ここはしゃぼん玉の中の世界だって、私は知っている。
しゃぼん玉はちょうど頭くらいの大きさで、私の目の前を飛んでいる。いつもの道、いつもの景色が、しゃぼん玉を通してみるだけで、違う世界を歩いているような気分。ちょっと不安になって、時々キョロキョロまわりを見渡す。
もうすぐ公園に入るというところで、しゃぼん玉は唐突に墜落し、弾けた。私はしゃぼん玉が落ちて濡れた道を踏んでしまった。そして違う世界に落っこちたのだ。ここはしゃぼん玉の中の世界だって、私は知っている。
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