超短編
虫眼鏡、 ピンセット、集音器、蠅取り紙、ちりとり、懐中電灯、熊手……七つ道具を駆使して採取した世界中の小さな「アイ」を、大きな門のある町でばら撒きたい。
夜になると白く光る葉を持つ草を研究している老人の秘書になりたい。
尾だけで地球一周したカニクイザルに、何回シッポを蟹に切られそうになったか聞きたい。
花畑に行ってみたいと夢見る鯨の身体に花をいっぱい描きたい。