まわりを見渡して溜め息をついた。
ここにいる大半の人が不安や気詰まりを感じているのだろうか。
普段なら思いもよらないことを自分に話かける。
病室を出て喫茶コーナーで味のしないコーヒーをすすっている。
見舞いというのは身内の病状とは無関係に、どこまでも手持ち無沙汰なものだ。
さらに、よその患者とその家族の内情が見えてしまうことが、私には切なすぎた。
気を紛らわすため用もないのに院内を歩き回り、お茶を飲む、振りをしている。
さてと、冷めたコーヒーを飲み干して、行かなければ。
新しい死との出会いが待っている。
2002年6月29日土曜日
2002年6月28日金曜日
2002年6月26日水曜日
2002年6月25日火曜日
2002年6月23日日曜日
2002年6月21日金曜日
2002年6月20日木曜日
広告機能付自動販売機
夕方、どうしても喉が渇いて、自動販売機の前に立った。
「コーヒー買うんですか。最近はペットボトルが人気ですけどね。やっぱり自動販売機でコーヒー買うなら缶ですよねえ。しかし、缶コーヒーを買ってくれる人は久しぶりだ。ちなみに9日ぶりです。あ、あなたは「20代」「男性」なんですね。ごめんなさーい♪やっぱり缶コーヒーといったら、「親分印のブラックコーヒー」よね?買ってくれなきゃ、困っちゃうの。オ・ネ・ガ・イ あ、待って。そっちじゃないわ。缶コーヒーは『親分印』でしょ。どうして聞いてくれないの? あん、そう、そうソレよ。あぁ、よかった♪ また、遊んでネ」
最近の自動販売機は五月蝿くて困る。
「コーヒー買うんですか。最近はペットボトルが人気ですけどね。やっぱり自動販売機でコーヒー買うなら缶ですよねえ。しかし、缶コーヒーを買ってくれる人は久しぶりだ。ちなみに9日ぶりです。あ、あなたは「20代」「男性」なんですね。ごめんなさーい♪やっぱり缶コーヒーといったら、「親分印のブラックコーヒー」よね?買ってくれなきゃ、困っちゃうの。オ・ネ・ガ・イ あ、待って。そっちじゃないわ。缶コーヒーは『親分印』でしょ。どうして聞いてくれないの? あん、そう、そうソレよ。あぁ、よかった♪ また、遊んでネ」
最近の自動販売機は五月蝿くて困る。
2002年6月18日火曜日
コーヒーをこぼした話
コーヒーカップを落として床を汚した。
こぼれたコーヒーはインスタントだったけれども、「勿体無いな」と思った。
私はインスタントだろうが、コーヒーがとても、好きなのだ。
床を拭くことも忘れて、コーヒーの地図を眺めていたら、突然、その中に足を入れたくなった。
こぼれたコーヒーの中に吸い込まれたら、どんなに素敵だろう。
こぼれたコーヒーはインスタントだったけれども、「勿体無いな」と思った。
私はインスタントだろうが、コーヒーがとても、好きなのだ。
床を拭くことも忘れて、コーヒーの地図を眺めていたら、突然、その中に足を入れたくなった。
こぼれたコーヒーの中に吸い込まれたら、どんなに素敵だろう。
2002年6月17日月曜日
The flower of milk
「ミルクをわたくしがお入れしてもよろしいですか」
と彼は、ホットコーヒーを頼んだ客に訊く。
カップの中に浮かんだ白い渦は、花になり、蝶になり、そして、すぅっと消えていく。
客に何か尋ねられても、ただ、微笑むだけ。
と彼は、ホットコーヒーを頼んだ客に訊く。
カップの中に浮かんだ白い渦は、花になり、蝶になり、そして、すぅっと消えていく。
客に何か尋ねられても、ただ、微笑むだけ。
2002年6月16日日曜日
2002年6月14日金曜日
2002年6月12日水曜日
2002年6月11日火曜日
2002年6月8日土曜日
2002年6月7日金曜日
THE GIANT-BIRD
怪我をしているスズメを拾った。
よく朝、スズメはハトくらいになっていた。
スズメに見えたそいつは、よく見ればスズメとは似ても似つかない、変な鳥だった。
彼は、石を食べるので、庭の石っころがなくなって助かった。
さらに数日後、ダチョウもびっくりなくらいでかくなっていた。
「ギョエー」
と一声鳴いたあと、線路沿いに食事しながら、どこかへいってしまった。
よく朝、スズメはハトくらいになっていた。
スズメに見えたそいつは、よく見ればスズメとは似ても似つかない、変な鳥だった。
彼は、石を食べるので、庭の石っころがなくなって助かった。
さらに数日後、ダチョウもびっくりなくらいでかくなっていた。
「ギョエー」
と一声鳴いたあと、線路沿いに食事しながら、どこかへいってしまった。
2002年6月6日木曜日
2002年6月5日水曜日
A MOONSHINE
「そんな無茶な話あるかい?一体誰が言いだしたんだろう。お月様を溶かしたサイダーを飲むと、自転車で空を飛べる、なんて。できるはずがないし、どうしてそんな話を信じるんだ?大体、お月様をどうやって取ってくるのさ。サイダーに溶かしちまったら、月はなくなるじゃないか。なんで、俺に頼むんだよ?え?」
「……だって、オマエが今、自転車で宙に浮いているから」
「……だって、オマエが今、自転車で宙に浮いているから」
2002年6月4日火曜日
どうして彼は喫煙家になったか?
彼がタバコを吸うのを見て、誰もが驚愕した。
彼の視界に灰皿が入っているだけで周囲の人は怯えた。
大体、彼がそこまでタバコを嫌っている訳を誰一人知らなかった。
その彼が、タバコを手に、紫煙を、吐いている。
一人の男が、なるべくさりげなく、なるべく明るく尋ねた。
「やあ、珍しいじゃないか。どういう心境の変化なんだ?」
「月と仲良くなりたかったんだ」
彼の視界に灰皿が入っているだけで周囲の人は怯えた。
大体、彼がそこまでタバコを嫌っている訳を誰一人知らなかった。
その彼が、タバコを手に、紫煙を、吐いている。
一人の男が、なるべくさりげなく、なるべく明るく尋ねた。
「やあ、珍しいじゃないか。どういう心境の変化なんだ?」
「月と仲良くなりたかったんだ」
2002年6月3日月曜日
はたしてビールびんの中に箒星がはいっていたか?
「古い物置にあったんだ。ビンといっしょにメモがあった。」
<この壜に箒星を封じたり。開封厳禁。火気厳禁。水気厳禁>
友人の持ってきた古びたビンは曇っていて中を透かしてみることはできなかった。
「なぜ、この中にホーキ星が入っているんだ?」
「どうやって入れたんだ?」
「本当に入っているのか?」
散々二人で悩んだ末、まず水で絞った布で埃だらけのびんを拭いてみることにした。
「しまった!水気厳禁ってこういうことだったのか!」
ビンはショワショワと解けながら、飛んでいった。
<この壜に箒星を封じたり。開封厳禁。火気厳禁。水気厳禁>
友人の持ってきた古びたビンは曇っていて中を透かしてみることはできなかった。
「なぜ、この中にホーキ星が入っているんだ?」
「どうやって入れたんだ?」
「本当に入っているのか?」
散々二人で悩んだ末、まず水で絞った布で埃だらけのびんを拭いてみることにした。
「しまった!水気厳禁ってこういうことだったのか!」
ビンはショワショワと解けながら、飛んでいった。